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歯周病が膵臓がん発症リスクを上げる!口内で留まらない被害

歯周病のことを「口腔内だけの病気」だと思っている人は少なくありません。しかし、国内外の研究によって、歯周病の原因である歯周病菌がさまざまな病気のリスクを引き上げるというデータや証拠が出てきています。

とくに注意したいのが、膵臓がんの発症リスク。「たかが歯周病」と考えて治療を後回しにした結果、重篤な病気に罹患してしまう可能性もあるのです。今回は、歯周病と疾患の関係についてお伝えします。

歯周病の影響①血液に菌が入り込んで全身に巡る

歯周病とは、「歯周病菌」と呼ばれる細菌が口腔内で増殖し、歯茎が炎症を起こしてしまう病気のことです。進行するにつれて歯茎が衰えて歯を支えられなくなり、抜歯することになってしまいます。

初期の段階では歯茎が腫れる程度で強い痛みもないため、症状を軽く見る人が多いです。ただ、歯周病の進行によって破壊される歯周ポケットの奥、歯の根本には太い血管が走っています。栄養豊富で適度に温かい人間の血液は、歯周病菌をはじめとした細菌にとって非常に過ごしやすい環境です。そのため、本来なら口腔内に留まるはずだった歯周病菌が歯の血管から体内に侵入し、全身へ巡ってしまいます。

何らかの原因で体が弱っていれば、歯の血管から侵入してきた歯周病菌に体が対抗できません。

歯周病の影響②物を食べづらくなることによる栄養の低下

歯周病が進行して歯がぐらつくようになったり、むし歯が進行して知覚過敏になったりすると、無意識のうちに固い食べものを避けるようになり、栄養バランスを維持できなくなってしまいます。タンパク質の豊富な肉類やカルシウム、良質な脂質を含む小魚、ミネラルたっぷりのナッツ類など、栄養豊富な食べものには歯ごたえのあるものも少なくありません。必要な栄養を摂取して健康を維持するために、歯が抜けてしまう歯周病の予防をする必要があるのです。

また、咀嚼(そしゃく)には口腔内を洗い流し、歯の再石灰化を促す唾液を分泌させる機能もあります。歯を失って固いものを食べる機会が減り、咀嚼の回数が減ってしまうと、唾液の量も少なくなって口腔内の衛生環境が悪化してしまうのです。

歯周病と膵臓がんの関係

「歯周病菌」とは、多種多様な細菌の総称のようなもので、特定の細菌を指す言葉ではありません。しかし、いくつかの種類がある歯周病菌の中でも、「ポルフィロモナス・ギンギバリス菌」や「アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス菌」と呼ばれる細菌が口腔内にいると、膵臓がんのリスクが2倍以上も高くなる可能性があるという研究結果が発表されています。

歯周病と膵臓がんの関係は、世界的にも注目を集めているテーマです。国内では国立がん研究センターが研究結果を発表していますし、世界トップクラスの大学病院を備えたアメリカのジョンズホプキンス大学が主導する研究チームでも共同研究が行われています。研究が進めば、歯周病と膵臓がんの関係はさらに詳しく解明されていくでしょう。

歯周病とその他の疾患の関係

歯周病は、

  • 膵臓がんを除く多数のがん
  • 生活習慣病(高血圧・脳血管疾患・心疾患)
  • 糖尿病
  • 認知症
  • 関節リウマチ
  • 早産

など、数多くの疾患リスクを上昇させると考えられている病気です。そんな歯周病を引き起こす歯周病菌は、おもに口腔内に残っている食べカスをエサにして増殖します。歯や歯周ポケットに付着したプラークをすべて自分の力で除去するのは困難なので、歯磨きだけでなくデンタルフロスなどのケア用品を利用しましょう。

また、蓄積されたプラークや歯石は、定期的に歯科で掃除してもらうのがおすすめです。さまざまな疾病リスクを上げるとされている歯周病を予防するために、歯磨きと定期検診を併用して歯の健康を守りましょう。

参考URL:

https://houshikaigroup-recruit.jp/column/2019/02/18/84

https://diamond.jp/articles/-/189718

https://www.cancerit.jp/58671.html

https://epi.ncc.go.jp/files/01_jphc/archives/JPHCpamphlet201612-4.pdf

http://www.jacp.net/perio/effect/