デンタルケアの最新IoT!スマート歯ブラシを紹介します

歯科でもIoT化が進んでいます
さまざまな「モノ」がインターネットでつながるIoT。IT化が進み、パソコンやモバイル機器のそばにいないときでも、私たちはさまざまなモノからリアルタイムで情報を得ることができるようになりました。そして、その波はいまや歯科分野にも及んでいます。
今、デンタルケアの要ともいえる歯磨きをモニタリングしてくれ、より正しく楽しく磨くための情報を教えてくれる歯ブラシとスマホアプリが開発されているのです。
今回は、最新のスマート歯ブラシ2種類をご紹介しましょう。
世界初!人工知能搭載の歯ブラシ「Ara」
最初にご紹介するのは、フランスの歯ブラシメーカー「Kolibree」が開発した「Ara」です。Kolibreeはもともと高性能な歯ブラシを開発することで知られていましたが、今回「Ara」に世界で初めて人工知能(AI)を内蔵しました。
「Ara」には、三次元モーションセンサーや加速度計、磁力計なども搭載されており、ユーザーの歯の磨き方や動きをモニタリング、分析してくれます。歯磨きに関する情報(場所・頻度・時間)は「Ara」本体に記録され、スマホアプリを立ち上げると、そのデータが同期される仕組みです。
このアプリでは口の中がビジュアル化され、磨き残しなどをチェックできるそうなので、客観的に自分の歯磨きが正しいかどうか判断できますね。磨き残しの癖や誤った磨き方の改善にもつながりそうです。
「Ara」の具体的な使い方を紹介した公式動画も公開されています。
公式サイトでは日本への発送は行われていません(2017年11月現在)が、日本向けに販売しているサイトがあります。
Ara公式サイト:1台 129ドル(約1万4,800円)
BUNYA:1台 22,308円
歯磨きがゲーム感覚に?!「G・U・M PLAY」
引用元:SUNSTAR公式サイト
こちらは、サンスター(株)が開発したスマート歯ブラシです。デンタルケアが「治療」から「予防」へと変化しているのに合わせ、歯磨きという体験そのものを変えていきたいという思いから生まれました。
歯ブラシには、加速度センサーのみが3軸で搭載され、手首の動かし方や磨き方をモニタリングします。そして、現役の歯科衛生士さんの磨き方をもとに、口腔内を16ヵ所に分割し、それぞれ磨き方の強さやピッチ(幅)、磨く時間の長さを評価して点数化してくれます。
アプリは、使う人の年齢やシーンに合わせて選べる3種類が用意されています。 ビジネスマン向けにニュースを読み上げながら歯磨き指導もしてくれる「MOUTH NEWS」。大人向けの歯みがき音楽ゲーム「MOUTH BAND」。そして、子ども向けの歯みがきゲーム「MOUTH MONSTER」です。
特に反響が大きそうなのが最後の「MOUTH MONSTER」で、誘導に従って歯を磨くと、実在する菌をモチーフにしたモンスターを退治することができるのだそうです。ゲームにハマって歯磨きしすぎてしまわないよう、30分単位で終了する機能がついています。
G・U・M PLAY(ガム・プレイ):1台5,000円(税抜)
IoTで歯磨きの質が変わる!
歯磨きは、むし歯や歯周病予防のために毎日しなければならないものですが、正しく磨けているかどうかを客観的にチェックできる機会はなかなかありません。かかりつけの歯科医院で年に数回の定期健診でお口の中を見てもらい、ブラッシング指導を受けて予防歯科に取り組むのが理想ですが、治療が必要な歯がないのに歯科医院へ通う習慣は、まだまだ一般的ではないのが現実です。
そんな背景のなかで、こういったスマート歯ブラシは今後、さらに便利に進化していくかもしれません。特に、子どもの歯磨き嫌いに悩むパパやママにとって、楽しく習慣づけられる歯磨きゲームのアプリは救世主となりそうです。